再発見

悪童日記

映画『悪童日記』を劇場で観ました。私は先に原作の翻訳小説(アゴタ・クリストフ著 堀茂樹訳 / 早川書房)を読んでいたので、映像で後追いするかたちになりました。こうすると物語の筋が頭に入っているので、映画の展開が読めずはらはらする楽しみは減ります…

役に立たないマナー本

先月、生活館の特集棚では『レイギサホウのすすめ』と題して礼儀作法やマナーに関する書籍を集めてみた(スタッフブログはこちら)。今回はその中でもお遊び感覚で並べてみた2冊をご紹介したい。 1冊は『クマのプーさん エチケット・ブック』。E.H.シェパ…

サムシング・クールの時代

「そこに石膏の男が坐っている.石膏の唇がケイレンする.『タスケテクレ!』と絶叫する.それをスケッチする男がいる.Kuroda Iriはこのようなモビイルの世界にリキュウルのようなスポンタニティの流れを導入しようとしているのであると思いたいような気が…

海炭市叙景――映画と小説

「原作小説の映画化」と耳にすれ ば、作品や著者をよく知らないでもがぜん気になってしまう性格です。二度おいしいという発想で、欲張りなのでしょうか。原作が未読であれば、観て から読むか、読んでから観るかという悩ましい問題にぶち当たります。よほど…