2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「うれしくて幸せ」

「スポーツ選手が試合前に練習・調整をするように、私も、何日も前から身体を鍛えあるいは策を練り、いい本を安くたくさん買えるようになにものかに祈るといったような、神経をすり減らすきわめて厳しいものなのだ」(本書7-8p)こちらは本書『定本 古本泣き笑…

ことばと遊ぶ本

当店オンラインショップにて新展開の「ことばの本」。 読み物として楽しめる辞典や、風変わりな文章論など、ことばの広がりを考えさせてくれる本を取り揃えております。 この棚から一冊、ウリポ文学の傑作『文体練習』(レーモン・クノー著 朝比奈弘治訳 / 朝…

素湯のような人を想像してみる

先月より当店入口奥の壁面でパネル展開している『素湯(さゆ)のような話』(ちくま文庫/岩本素白著 早川茉莉編)。西淑さんのカバー絵がかわいらしいこの随筆選集を、毎日一、二篇ずつ、金平糖のつぶを溶かすように味わっています。 間違っても本読み、とは恥ず…

動きの見える絵から、動く絵へ

物心つく前からテレビや映画館でアニメーションに親しんできた私たちは、絵が動くということの驚きやおもしろさを改めて思うことが少ないようです。だからそのしくみを知るのはずっとあとのことで、知るとパラパラまんがでも遊ぶ楽しみがわかるようになりま…

大坪砂男の本、その他の本

ちかごろ、日本文学の棚で少し異彩を放っているシリーズがこちら。創元推理文庫の大坪砂男全集です。山田風太郎や高木彬光らとならんで乱歩から「戦後派五人男」と呼ばれた、戦後推理小説界の異才・大坪砂男の全貌に触れられる貴重な文庫版全集です。戦後す…

東京・世田谷の、星を賣る店へ

休日を利用して、関東へ日帰りで行ってきました。 お目当ては二つ。ひとつは逗子の神奈川近美・葉山館へ、先日ブログでもご紹介した柳瀬正夢の展覧会を見てきました。おもしろい見聞があったのですが、こちらはまた別の機会に。 もうひとつは世田谷文学館で…